相続税取得費加算の特例の改正

不動産相続コンサルタントのブログ@東京多摩

相続税取得費加算の改正について

読了までの目安時間:約 4分

 

いよいよ来年に相続税の改正を控え、平成27年1月1日以降の相続分からは基礎控除の額が大きく下がることはよく知られています。

 

基礎控除、現状「5000万円+法定相続人×1000万円」⇒改正後「3000万円+法定相続人×600万円」

(つまり4割引き下げということです)

 

その陰に隠れて目立たない改正ですが、地主さんの相続に大きな影響を及ぼしそうなのが「相続税取得費加算の特例」の改正です。

 

 

例えば、その昔3000万円で買った土地があるとします。

 

 

仮に、値上がりして現在の時価は1億円になっているとすると、この場合、この土地を売ると「1億円(売った価格)ー3000万円(買った価格)」=7000万円の利益が出ることとになります。

 

利益に対して、税金(所得税+住民税)が20%(所有期間5年超の場合)掛かりますので、1400万円が税金です。

(*正確には、売却時の仲介手数料や測量費用を経費として売却益から控除することが出来ますが、ここでは割愛します)

 

また、先祖代々の土地であれば、取得費は売却価格の5%しかみれませんので、先の例で言えば、1億円ー500万円=9500万円が利益ということになり、税金は1900万円と大きくなってしまいます。

 

 

さて、相続開始から3年10か月以内に相続した土地を売る場合、「売り主が相続した全ての土地に課せられた相続税の額を、取得価格に加えることができ、譲渡所得(利益)を減らせる」という特例があります。

これが「相続税取得費加算」といわれるものです。

 

よって、この特例を上手く活用すれば、「相続した全ての土地に課せられた相続税分」までは、無税で土地を売却できるので、地主さんにとっては非常に大きなメリットがあるといえます。

 

また、この場合、売却理由は特に問われない(相続税を納めるためでなくても良い)ため、先祖代々の土地を売却することに対して何となくネガティブなイメージのある地主さんも、相続発生のタイミングは、相続税の支払いのためという大義名分もあって、土地を売却する絶好のタイミングということも言えるようです。

 

 

ところで、今回この「相続税取得費加算の特例」に改正が入りました。

平成27年1月1日以降の相続では、買った価格(取得費)に加えることのできる相続税の額は、実際に売る土地に課せられた相続税のみとなります。
*地主さんの財産構成は土地が占める割合が圧倒的です。そして、相続税は10か月以内に現金一括払いが原則です。

 

かつては「物納」という手段も有効でしたが、平成18年の大改正で物納は難しくなりました。

延納という選択肢もありますが、億単位の延納が必ずといっていいほど途中で行き詰まります。

 

となると、地主さんが相続税を現金一括納付するためには土地を売るしないわけですが、今回のこの「相続税取得費加算」の改正は地主さんの相続に大きな影響を与えるといえそうです。

 

 

 

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